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 トップページテクの雑学 > 第111回 交通と環境にやさしい、新しい道作り −機能性舗装の技術−
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第111回 交通と環境にやさしい、新しい道作り −機能性舗装の技術−

 私たちの生活に欠かせない道路を便利に安全にする技術が、舗装です。単に通行しやすく道路の表面を整備するだけでなく、道路にさまざまな機能を付与する「機能性舗装」の技術が開発されています。

紀元前から続く、舗装の長い歴史
 道路の舗装には2つの目的があります。ひとつは、路面に緻密な層を作り、乾燥時の砂ぼこりや雨天時のぬかるみを防止すること、もうひとつは、路面を平坦にし、すべりを適度にすることで、通行時の快適性や安全性を向上させることです。

 道路の舗装の歴史は古く、紀元前2600年頃のピラミッド建設時に、石切場から石を運び出すための舗石道路が存在したことが知られています。また、紀元前600年に栄えたバビロン王国の「王の道」の舗装には、下地にレンガをアスファルトで固めた上に石灰岩の板石を敷き詰めた構造になっており、軍馬や戦車の通行にも耐えられる軍用道路として利用されていました。

 現代の道路舗装に欠かせないアスファルトは、古代から接着剤や防水剤として利用されていた粘着性のある物質です。道路舗装に利用するときには、熱したアスファルトに砂や砕石などの「骨材」を混ぜた「アスファルト混合物」を路盤舗装(下地となる舗装)の表面に敷き、圧力を加えて平坦にします。

 日本で最初のアスファルト舗装は、1878年、東京の神田昌平橋で施工されました。この時に使用されたアスファルトは、秋田産の天然アスファルトでしたが、現在使われているアスファルトのほとんどは、原油を原料として人工的に生産されています。

 コンクリート舗装に比べて、アスファルト舗装は、工事が比較的容易、たわみ性がありひび割れなどが起こりにくい、補修工事がしやすい、工事終了後すぐに通行できるという長所があり、広く利用されています。また、骨材そのものの材質や粒の大きさを変えたり、骨材の隙間を利用して、道に対してさまざまな機能性を持たせるための舗装技術が研究されています。

雪の日の強い味方、凍結抑制舗装
 雪の日に怖いのが、道路の凍結によるスリップ事故です。凍結抑制舗装は、0度以下になっても路面が凍りにくくなる舗装です。凍結しにくくなることで、車の通行で雪が除去されやすくなり、また除雪作業も容易になります。

 凍結抑制舗装は、「化学系凍結抑制舗装」と「物理系凍結抑制舗装」の2種類に分けられます。

 化学系凍結抑制舗装は、塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどの有効成分を含む凍結抑制剤を、アスファルト混合物中に混入したものです。道路の表面にわずかな水分がつくことで、有効成分が舗装表面から溶け出します。

 有効成分が水に溶け出すことで、「不純物が溶け込んだ液体の氷点(凝固点)は低くなる」という氷点降下現象が発生し、水分は0度以下になっても液体のままになります。なので、路面についた雪も溶けるのです。

 物理系凍結抑制舗装は、舗装面にゴムなどの弾力性のある素材を混ぜ、路面をたわみやすくします。車の通行時に道路が「しなる」ことで表面についた薄い氷が細かく粉砕され、凍りつかなくなるのです。



 現在実用化されている技術では、マイナス5度程度までの凍結防止が可能になっています。次の段階として、マイナス10度までの対応を目指して研究が進められています。

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