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 トップページテクの雑学 > 第65回 春一番の季節です! −目に見えない“風”を測る−
テクの雑学

春一番の季節です! −目に見えない“風”を測る−

 今年は記録的な暖冬でしたが、やはりだんだんと温かくなる春の訪れは待ち遠しいところです。春といえば、春一番、春の嵐という言葉もあるとおり、風の強い日も多くなります。今回のテクの雑学では、風を測る仕組みについてみてみましょう。

そもそも風とは何なのか
  地球上の空気(大気)は常に動いており、その動きの速さや方向は一定ではありません。地面を静止しているとみなして、それに対する空気の動きを風と呼んでいます。地球全体を大局的に見ると、風は、太陽から受けるエネルギーを地上に行き渡らせる、エネルギー循環機構になっています。

 しかし、地表近くで私達が感じる風は、地形などの影響を受けるため、とても複雑な吹き方をします。風を測定するには、空気の動く向き(風向)と速さ(風速)の2つを測る必要があります。

 風向とは、「風がどちらから吹いてくるか」をいいます。東から西へ吹く風の風向は「東」となります。風向をあらわす時の方位は、北を基準に360度を16に分割した16方位、または36に分割した36方位を使います。天気予報などで聞く「南南西の風」というのは、16方位でいう南と南西の間の方向から吹いてくる風です。

風の16方位と36方位

 風速は、単位時間に空気が移動した距離をいいます。日本の気象情報や天気予報では、1秒間に空気が移動する量をさします。例えば「風速5m」といえば、1秒間に空気が5m移動するということです。台風の時に「風速25m以上の暴風」などといいますが、これは時速に直すと25m×3,600秒=90,000m=90kmにも達します。高速道路を走る車と同じぐらいの速度ですから、かなり速いですね。

風向風速計の仕組み
 ところで、「風を測る」と言えば簡単そうに聞こえますが、ここに1つの大きな問題があります。というのは、空気の動きは目に見えないということです。特に、風速を測るのは困難です。風を受けた木がしなる様子や、布がはためく様子で、おおまかな風の向きは知ることができますが、風向と風速を定量的に測定するためには工夫が必要です。
 風速計といえば垂直な回転軸の周辺に「風杯」と呼ばれるおわん型の部品をとりつけた「風杯型風速計」をイメージする人が多いと思います。

風杯型風速計

 風杯の内側方向からあたる風の方が外側方向からあたる風よりも強い空気抵抗を受けるので、内側から押された方向に回転します。3〜4個の風杯をとりつけることで、どの方向からの風を受けても回転し、回転数を数えることで風速が分かります。4つの風杯が取り付けられて、機械式の機構で回転軸の回転数を数える方式の「ロビンソン式風速計」は広く普及しており、日本の気象庁でも、明治時代から昭和30年代はじめまで使われていました。その後、ロビンソン式に比べて精度が高い3杯型風速計が導入され、昭和49年末まで使われていました。

 風杯型風速計は簡単で取り扱いがしやすいという長所がありましたが、風杯型風速計だけでは風向は分からないので、矢羽根式の風向計を併用する必要がありました。また、風速の変化を敏感に検知することができないので、瞬間最大風速の観測には、別の仕組みが必要でした。

 現在、気象庁で使われているのは、風向計にプロペラを取り付けたような形の風車型風向風速計です。

風車型風向風速計

 風車型風向風速計は、風向、平均風速、瞬間風速を1つの機器で観測できます。昭和20年代終わりごろから気象庁で開発が進められており、昭和50年1月1日から全国の気象台、測候所、観測所の観測機器を風車型風向風速計に切り替えました。

 日本で公共の気象観測に使われる風向風速計としては、他に、超音波式風速計があります。これは、超音波の伝わる速度が風上から風下に向けては速くなり、逆の方向では遅くなることを利用して、風の速度を測るものです。2組の発信機と受信機を直交させて設置すれば、測定結果から風向と風速の両方が計算で求められます。

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