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 トップページテクの雑学 > 第45回 画面の上で線を引く! −スポーツ中継を分かりやすくする技術−
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画面の上で線を引く! −スポーツ中継を分かりやすくする技術−

 最近、テレビのスポーツ中継では、中継画面上に、移動する「世界記録」のラインを描いて放送しています。競技中の選手の位置とラインの位置を比較すると、世界記録よりもどれだけ早いか/遅いかということがよく分かって、よりいっそう競技の面白さが増していますね。

 ところでこのラインですが、よく見ると、選手の上に重ならないように引かれているのがわかります。単に中継画面の上に、ラインを合成しただけでは、ラインと選手が重なった時に邪魔になってしまいますが、そんなことにはなりません。今回のテクの雑学では、スポーツ中継を分かりやすくおもしろくする画像処理の技術をみてみましょう。

最初に実用化されたのはアメリカンフットボール
 この技術が最初にテレビに登場したのは、アメリカのCBSネットワークによるアメリカンフットボール中継でした。1998年のサンクスギビングデーに行われた、ピッツバーグスティーラーズ対デトロイトライオンズ戦の中継で使用されたのです。

 アメリカンフットボールでは、攻撃開始(ファーストダウン)の地点から敵陣方向に10ヤードのラインの位置が、ゲームを観戦する時にとても重要な情報になります。というのは、アメリカンフットボールでは、ファーストダウンの位置から4回以内の攻撃で敵陣方向に10ヤード前進することで攻撃権が更新される(ファーストダウン更新)というルールがあるからです。

 このときの中継に使われたのが、アメリカのSportvision社の「1st & Ten」という技術です。名前もそのまま、アメリカンフットボールのルールに由来してつけられています。

始まる前に色のチェック!
 単にテレビ中継の画面上に線の映像を合成するだけ、テレビ番組によくある字幕(テロップ)と同じように、画面の上にCGで線を引いてしまえばいいように思いますが、スポーツ中継ではそれでは困ります。プレイしている選手や、ボールが、CGで引かれた線に隠れて見えなくなってしまっては本末転倒だからです。

 1st & Tenでは、芝の色やユニフォームの色、審判の服の色などを事前にチェックして、コンピューターにあらかじめ登録することで、フィールド上にいる人やボールが線の下に隠れないような画像処理を可能にしています。

 画像の合成処理を行う時に、元の中継画像で線と重なる部分の色をチェックします。あらかじめ登録した芝の色の部分だけ線の色と置き換え、ユニフォームや審判の服の色の部分はそのままにして合成画像を出力します。すると、あたかも芝生の上に線が引かれているような画像ができあがります。

始まる前に色のチェック!
始まる前に色のチェック!

 ゲームの進行に合わせて、線を引くべき位置は変化していきます。リアルタイムにコンピューターで線の位置を指定し、色の置き換え処理をして、テレビで放送する画面を作成しているのです。

 この技術を応用したのが、水泳や陸上競技などのスピードを競う競技での「世界記録」のラインです。過去の記録保持者の移動速度にあわせて線を移動させながら表示することで、現在の選手の位置と分かりやすく比較できるようになりました。

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