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なるほどノイズ(EMC)入門

"近傍磁界解析"で回路上のノイズ分布も一目瞭然

騒音の激しい大都会のど真ん中でも閑静な住宅地があったりするように、電子機器から放射されるノイズのレベルは、場所により強弱があってまだら模様。これを可視化できたらとても便利です。近傍磁界解析システムは、回路上のノイズ分布を測定する新手法。3Dグラフィックなどでも表示できるので、ノイズ対策に抜群の威力を発揮します。


プローブ先端のループアンテナが磁界を検知
≪図1≫近傍磁界解析システムの基本構成
 電子機器が放射するノイズは電磁エネルギー。五感では感知できないとはいえ、間接的にとらえることは可能です。電波暗室の利用もその一つ。自動車のように大きいものから、携帯電話などのモバイル機器まで、3mとか10mといった距離から放射ノイズをアンテナでとらえて計測します。しかし、電波暗室は機器全体のノイズレベルを計測するため、回路上のノイズ分布まで詳しく調べることはできません。そこで活躍するのが近傍磁界解析システムです。
 バーコードにかわる非接触の認識技術として利用が進んでいるRFIDのICタグには、小さなICチップとともにループ状のコイルが搭載されています。ループ状のコイルは磁界変化をとらえるアンテナとしても機能します。近傍磁界測定器の磁界プローブの先端部にも、≪図1≫のような小型のループアンテナが格納されています。
 ループアンテナが磁界変化をとらえると、電磁誘導の法則にしたがってループアンテナには起電力が発生します。そこで、高周波電流が流れる回路基板上を磁界プローブがスキャン。測定した磁界強度をスペクトラムアナライザ(FFT:Fast Fourier Transform, 高速フーリエ変換)で解析し、モニタにノイズレベルやノイズ分布を表示するのが近傍磁界解析システムのしくみです。
 磁界プローブのループアンテナの直径はわずか1mmです。微小レベルの磁界を測定するには、アンテナのループ面積は大きいほうが有利です。しかし、あまり大きくしすぎると、近接する電流源からの磁束も交差するようになるため測定分解能が低下してしまいます。

電波暗室と近傍磁界解析システムのコラボレーション
 近傍磁界解析システムの磁界プローブは、いわば小型・高感度のノイズ聴診器。被測定物にできるだけ近づけたほうが、測定分解能は高くなります。しかし、回路基板にマウントされた電子部品やLSI、線路などの高さはまちまちです。そこで、近年は磁界プローブを自動的に上下させ、被測定物からの高さを一定に保ちながらスキャンするシステムが利用されるようになりました≪図2≫。磁界プローブを水平に回転させ、ループアンテナの角度を変えて計測する機能ももっています。ループアンテナに発生する起電力は、磁束とループアンテナが直交したとき最大になるからです。ノイズ発生個所や問題個所などをさらに精密に調べたいときなどに活用されます。
≪図2≫
 近傍磁界解析システムにも避けがたい弱点があります。それは計測精度を上げれば上げるほど時間がかかってしまうこと。磁界プローブを1mm以下のピッチで移動させてスキャンしていくのですから当然です。大きな回路基板を丹念にスキャンすると丸1日を要することもあります。そこで、電波暗室で問題個所の目星をある程度つけておいてから、近傍磁界解析システムで精密に調べるという手法もとられています。単に時間が節約できるだけでなく、電波暗室と近傍磁界解析の双方の特長を生かした総合的なノイズ解析が可能になります。各種電波暗室と最新の近傍磁界解析システムを備えたTDKの八幡テクニカルセンターは、ノイズ計測・ノイズ対策の最先端拠点として利用されています。

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