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携帯電話の通話の仕組み 〜なぜ輻輳が起きるのか〜

 元旦を迎えた瞬間、「あけましておめでとう」の挨拶をしようと電話をかけてみたらつながらない……そんな経験はありませんか?実はここ数年、携帯電話のキャリア各社により、年末年始には「年越し通話規制」が実施され、発信着信の70%程度がカットされています。なぜそのような規制が必要になるのでしょうか。今月の「テクのサロン」では、携帯電話の通話の仕組みをみてみましょう。

携帯電話の通話の仕組み 〜なぜ輻輳が起きるのか〜
時候の挨拶などでも、若年層の人たちから始まったケータイ電話でのやりとりが主流になってきました。年末年始以外でも、イベントのチケット予約などといった不可抗力によってタイミングが重なり、繋がらないこともあります。普段から待ち合わせなどの約束は、突発的な緊急事態の「もしも」の時に困らないようにすることこそ、必要な対策かもしれません。

携帯電話への着信
 固定電話であれば、電話番号を元に呼び出し信号を特定の端末に送ることで着信ができます。しかし、携帯電話の通話では、呼び出し信号を、その携帯電話に電波が届くところのアンテナから発信して、呼び出さなくてはいけません。つまり、「場所の確認」のあと、「呼び出し信号の発信」という手順が必要になります。

 携帯電話は自分から定期的に電波を発信して、自分の居場所を知らせる信号を発信しており、その信号を受信したアンテナから情報が端末データベースに送られています。電話がかかってきた時は、移動体交換局が端末データベースを検索して携帯電話の居場所を探し、そのエリアの無線制御局に呼び出し信号を送ります。無線制御局では自局管轄内のアンテナから一斉に呼び出し信号を送出します。携帯電話は最寄のアンテナから信号を受け取り、呼び出しが実際に行われます。

ケータイに電話が掛かってくる仕組み
携帯電話を呼び出す手順の例。エリア内には複数のアンテナがあり、携帯電話は電波が届くアンテナのあいてるチャンネルを使って通信を確立する。

 呼び出し信号を受信した携帯電話は、自分の位置を最寄のアンテナに対して通知し、通話するチャンネルを確定して通話をはじめます。移動しながら通話する時には、通信するアンテナを切り替える「ハンズオーバー」の処理を行います。

マクロセル方式とマイクロセル方式
 アンテナの配置には、アンテナの出力を大きくして、1本のアンテナで広いエリアをカバーする「マクロセル方式」と、小出力のアンテナを多数配置して、アンテナの数を増やしてエリアをカバーする「マイクロセル方式」があります。

マクロセル方式とマイクロセル方式の違い

 携帯電話はマクロセル方式、PHSはマイクロセル方式を採用しています。携帯電話は、アンテナの出力が大きく、1本のアンテナでカバーするエリアが広くなっています。カバーエリアが広い分、1本のアンテナを共用する人の数は多くなります。PHSは、1本のアンテナの出力が小さく、エリアが狭くなっています。

 端末側の電波の強さも、携帯のほうがPHSにくらべて強くなっています。携帯電話が使えない病院や検査機関でもPHSなら使えるのは、PHSの方が電波が弱いので、機器類に影響を与えないからです。

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