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じしゃく忍法帳

第64回「ミニ磁石の観察法」の巻

磁区の存在はまず音から確認された

箱根細工では木片は接着剤でつながれます。では、多磁区構造の磁区と磁区の境界はどうなっているのでしょうか? これは磁壁と呼ばれますが、壁という名がついていても、そこに物質的な仕切りのようなものはありません。磁壁とはある磁区の磁化の向きが反転する領域のことです(図2右)。このため外部磁界が加わると磁壁はスルスルと移動します。これを磁壁移動といいます。

 このようすを図3に示します。強磁性体である鉄に磁石を近づけると、磁壁移動が起きて多磁区構造は、しだいに単磁区構造へと移り、全体が一つの磁石となって、近づけた磁石に吸着します。これが鉄の磁化過程であり、磁石が鉄を吸いつける理由です(鉄は自ら磁石と化すことで、磁石に吸いつきます)。

 ただ、磁化過程とは複数の磁区が押し合い、へしあいする過程なので、磁壁移動は滑らかには進行しません。このため、鉄などの強磁性体を磁化すると、その初磁化過程のカーブは、微視的にはギザギザとしたものになります。

 このギザギザは音として取り出すことができます。コイルを巻いた強磁性体に磁石を近づけると、磁化に伴ってコイルに微弱な電流が流れるので、それを増幅するとザーという雑音となって聞こえるのです。これは1919年に発見された物理現象でバルクハウゼンノイズと呼ばれます。実は磁区の存在が疑いないものと考えられるようになったのは、このバルクハウゼンノイズの実験がきっかけでした。磁区の存在は顕微鏡観察の前に、まず耳で確認されたのです。

鉄の磁化過程と磁区構造の変化

図3 鉄の磁化過程と磁区構造の変化

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