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第46回「磁石は暑がりか寒がりか?」の巻

温度上昇とともに磁石はパワーダウンする

加熱によって磁石が磁力を失う現象は、簡単な実験で確かめることができます。フェライト磁石(冷蔵庫の紙押さえなどに利用されている黒色の磁石)に、クリップなどを吸いつけてガスの火で高温に熱すると、クリップはポトリと磁石から落ちてしまいます。キュリー温度を超えて熱せられたフェライト磁石は、冷えても元の磁力は回復しません。これを熱消磁といいます。

キュリー温度は磁石によって異なります。フェライト磁石、アルニコ磁石(鉄、アルミニウム、ニッケル、コバルトの合金磁石)、希土類磁石(サマリウム・コバルト磁石、ネオジム磁石)のキュリー温度は、およそ次の通りです。

《磁石の種類》         《キュリー温度》
フェライト磁石(異方性)      約450℃
フェライト磁石(等方性)      約450℃
アルニコ磁石            約850℃
サマリウム・コバルト磁石     約700〜800℃
ネオジム磁石            約320〜340℃

熱に強いのはアルニコ磁石やサマリウム・コバルト磁石、熱に弱いのはネオジム磁石、フェライト磁石はその中間に位置することが分かります。しかし、磁石はキュリー温度以下なら一定の磁力を保つというわけではありません。あまり知られていませんが、磁石の磁力は常温近辺でも温度の影響を受けて減磁するのです。しかし、その減磁の仕方は磁石によって異なります。いわば磁石にも暑さが苦手なタイプ、寒さが苦手なタイプがあるのです。

温度による磁束密度の変化率をくらべてみると、アルニコ磁石やサマリウム・コバルト磁石は−0.01〜0.04%にとどまるのに対して、ネオジム磁石は−0.1%と、1けた大きくなっています。アルニコ磁石やサマリウム・コバルト磁石は、多少の暑さにもパワーダウンしません。精密さが要求される計器類にアルニコ磁石が使われるのは、温度特性が最もすぐれているからです。

一方、ネオジム磁石はキュリー温度が低いうえに温度上昇とともにパワーダウンしてしまうので、高温状態での使用には注意が必要です。最強の磁気パワーを誇るネオジム磁石にも、暑さが苦手という弱点があるのです。

さまざまな手裏剣

図1 さまざまな手裏剣

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