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 トップページ電気と磁気の?(はてな)館 > No.68 パワーエレクトロニクスをサポートするフィルムコンデンサ
電気と磁気の?(はてな)館

パワーエレクトロニクスをサポートするフィルムコンデンサ

石油化学の発達とともに誕生した各種プラスチック
 “プラスチック”とは、もともと熱や圧力によって軟らかく変形する“可塑性”のある物質をいいますが、今日では石油などから製造される合成樹脂の総称となっています。初のプラスチックは1869年にアメリカで発明されたセルロイド。ニトロセルロースと樟脳(ショウノウ)との固溶体で、約90℃以上で軟化する熱可塑性樹脂です。ピンポン球、万年筆の筒、眼鏡のフレームなどに使われました。アニメーションのセル画は、かつてはセルロイドのシートに彩色されたことに由来します。
 1919年には、フェノールとホルムアルデヒドの付加・縮合によるベークライト(フェノール樹脂)が開発されました。これは加熱によって硬化する熱硬化性樹脂というタイプです。絶縁性にすぐれるので、ラジオなどの配線基板にも使われました。
 プラスチックが絶縁体となるのは、金属などとちがって電子は内部では自由に移動できず、表面の電子が離れたり付いたりするだけだからです。絶縁体に電界を加えると、プラスとマイナスに分極します。これを誘電分極といいます。絶縁体は誘電体でもあり、2枚の電極の間に、比誘電率の高い物質を挿入することで、より多くの電荷を蓄えられるようになります。これがコンデンサ(英米ではキャパシタという)の原理です。
 エレキテルの蓄電びんも電荷を蓄えるコンデンサの1種ですが、電気機器の部品として19世紀半ばにまず開発されたのは、薄くはがした雲母(マイカ)や紙などを誘電体としたマイカコンデンサやペーパーコンデンサです。ほどなく金属表面に絶縁性の酸化被膜を形成することで、コンデンサの誘電体として作用することが発見されました。これを利用して開発されたのがアルミ電解コンデンサです。
 フィルムコンデンサが開発されたのは1930年代です。ポリスチロールのフィルムが使われたものはスチコン、ポリエステルのフィルムが使われたものはマイラーコンデンサ(商品名)と呼ばれ、ラジオや通信機器などに多用されました。




パワーコンディショナや車載インバータなどにもフィルムコンデンサが活躍
 今日、電子機器に使われるコンデンサの主流は積層セラミックチップコンデンサです。セラミックシートと内部電極をサンドイッチ状に多層積層することで、小型ながら大容量を実現でき、長寿命で高周波特性にもすぐれるからです。ただ、高誘電率タイプの積層セラミックチップコンデンサは、温度変化によって誘電率が変わり、結果として静電容量が変わるという短所があります。この点、フィルムコンデンサは小型化にはやや難がありますが、温度変化による影響が少なく、高周波特性にもすぐれるため、パワーエレクトロニクス機器などに広く用いられています。
 フィルムコンデンサは、箔電極型と金属化フィルム型(蒸着電極型)に大別されます。箔電極型はポリプロピレンやPET(ポリエチレン・テレフタレート)などのプラスチックフィルムをアルミニウムやスズなどの金属箔ではさんでロール状に巻いたタイプ(旋回型)。金属化フィルムはこれらのフィルム表面に、金属を蒸着して内部電極としたもので、ロール状に巻いたタイプと、フィルムをシート状にして積み重ねてから切断した積層タイプがあります。
 金属化フィルム型は箔電極型よりも小型化できるほかに、セルフヒーリング機能(自己回復機能)をもっているのが大きな特長です。これは、定格電圧以上の電圧が加わったりして、部分的な絶縁破壊が起きたとしても、その部分の蒸着膜が消失して内部電極として作用せず、再び絶縁性を取り戻す作用をいいます。このため、パワーエレクトロニクス機器などでは、大容量ながら寿命の短いアルミ電解コンデンサにかわって、フィルムコンデンサが使われるようになっています。
 TDKでは、太陽光発電用パワ−コンディショナ、ハイブリッドカーの車載インバータ、また産業機器用電力コンバータなどに最適なパワーフィルムコンデンサをはじめ、多種多様なフィルムコンデンサをラインアップしています。



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