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 トップページ電気と磁気の?(はてな)館 > No.48 エレクトロニクスを支える多種多彩なコンデンサ・ファミリー
電気と磁気の?(はてな)館

エレクトロニクスを支える多種多彩なコンデンサ・ファミリー

なぜアルミ電解コンデンサは大容量のコンデンサとなるのか?
 コンデンサが蓄える静電容量の単位“ファラド”は、イギリスが生んだ偉大な科学者ファラデーの名にちなんだもの。ファラデーはコンデンサの電極間に絶縁物を挿入すると、静電容量が大きくなることを発見(1837年)。さまざまな絶縁体で実験を試み、誘電率という考え方を提起しました。絶縁体は電流を流しませんが、電位を加えるとプラスとマイナスに分極します(誘電分極)。この分極の度合いを表すのが誘電率で、真空の誘電率との比を比誘電率といいます。
 電極面積や電極間距離が同じでも、より比誘電率の高い絶縁体(すなわち誘電体)を用いることで、コンデンサの容量を高めることができます。比誘電率の高さで群を抜くのは誘電セラミックス。プラスチックフィルムの比誘電率は2〜3、マイカでも6〜8程度なのに対して、誘電セラミックスは低誘電率系でも10〜100、高誘電率系では1000〜20000ほどにも及びます。
 積層セラミックチップコンデンサは、誘電セラミックスと電極を数100〜1000層以上にも多層積層することで、小型ながら大きな容量を確保しています。携帯電話では300個ほどのコンデンサが使われていますが、そのほとんどは積層セラミックチップコンデンサです。モバイル機器の小型化に積層セラミックチップコンデンサはきわめて大きな役割を果たしました。
 しかし、100µF(マイクロファラド)以上の大容量となると、小型の積層セラミックチップコンデンサで実現するのは困難になるので、この領域では電解コンデンサが活躍します。アルミ電解コンデンサは、表面を多孔化したアルミ箔が使われます。多孔化することで表面積が大きくなり、大容量化が可能になります。このアルミ箔の金属表面に電解作用で薄い酸化膜をつくり、この酸化膜を誘電体として利用するのがアルミ電解コンデンサです。アルミ箔の酸化膜の側が陽極、酸化膜のない側を陰極とし、両電極の間を電解液で満たした構造となっています。電解液は陰極の延長として機能するので、電極間距離は狭くなるのと同等になり、大容量のコンデンサとなるのです。

コンデンサにおける誘電体の働き

アルミ電解コンデンサの構造と原理

コンデンサはそれぞれの特性と持ち味を生かして利用される
 コンデンサの性能は容量だけで決まるものではありません。たとえば電解コンデンサは大容量を誇り、電源の平滑用コンデンサとして、またノイズ成分をアース側に逃がすバイパスコンデンサとして使われますが、高周波領域での使用には向きません。このため、高周波領域では積層セラミックチップコンデンサやフィルムコンデンサが不可欠となります。
 フィルムコンデンサの材料としては、ポリプロピレンやポリエステルなどが使われます。フィルムコンデンサは積層セラミックチップコンデンサと比べて小型化に難がありますが、絶縁性や温度変化による容量の安定性などもすぐれるため、パワーエレクトロニクス機器や車載用などとして、その持ち味を発揮しています。
 積層セラミックチップコンデンサは高周波特性にすぐれ、小型化や量産化にも向いたすぐれたコンデンサです。しかし、弱点がないわけではありません。誘電セラミック材料は温度によって容量が変化する性質があるからです。とくに高誘電率系(チタン酸バリウムなど)では顕著なので、大容量よりも容量変化が小さいことが求められる回路では、温度変化に対して安定な低誘電率系材料(酸化チタンなど)のコンデンサが使われます(温度補償用コンデンサという)。また、自動車エンジンまわりなどには、150℃もの温度環境にも耐える高温対応タイプが使われます。見かけでは区別できませんが、積層セラミックチップコンデンサにも、いろいろなタイプがあるのです。
 19世紀のライデンびん(蓄電器)に始まり、マイカコンデンサやペーパーコンデンサをルーツとするコンデンサは、エレクトロニクスの発展とともに多種多彩な顔ぶれの大ファミリーとなりました。TDKは積層セラミックチップコンデンサをはじめとして、用途に応じた各種コンデンサを豊富にラインアップしています。コンデンサの働きや応用などに関する詳しい解説は、当ホームページ「コンデンサ・ワールド」に掲載してありますのでご利用ください。

コンデンサの種類と特長
EDLC(電気二重層キャパシタ)は表面積が大きな活性炭を利用したコンデンサ。詳しくは本シリーズ第6回をご参照ください。

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