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入門 「エレクトロニクスと電子部品」 コンデンサ編 No.1 「コンデンサの基礎知識」

抵抗、インダクタとともにも3大受動部品であるコンデンサの生産量は、世界で年間約2兆個にも及びます。最も多用されているのはセラミックコンデンサですが、絶縁性や安定性にすぐれるフィルムコンデンサ、大容量を特長とする電解コンデンサなど、さまざまなコンデンサが、それぞれの持ち味・特長を生かして使われています。

■コンデンサの原理と基本構造

コンデンサは、隙間をあけて対面させた2枚の電極(金属板)が基本構造となっています。2枚の電極に直流電圧(V)を加えると、瞬間的に片方の電極に電子が集まってマイナスに帯電し、もう片方の電極は電子が不足状態になってプラスに帯電します。この状態は直流電圧を取り去っても維持されます。つまり、2枚の電極の間に電荷(Q)が蓄えられたことになります。電極間に誘電体(セラミックス、プラスチックフィルムなど)を挿入すると、誘電体の誘電分極により、蓄えられる電荷は増加します。コンデンサがどれだけの電荷を蓄えられるかを表す指標のことを静電容量(C)といいます(単に容量ともいう)。

コンデンサの基本構造・コンデンサの静電容量
コンデンサが蓄える電荷

■コンデンサの基本性質①「電荷を蓄える」

コンデンサは蓄電器とも呼ばれるように、広い面積の電極構造と誘電率の高い誘電体を用いることで、大量の電荷を蓄えることができます。電源から直流電圧を加えると、導線に瞬間的に電流が流れてコンデンサを充電し、電極間の電位差が電源電圧と等しくなると電流は流れなくなって充電は終了します。充放電過程は下のようなグラフとなります。

コンデンサの充電過程
コンデンサが蓄えるエネルギー(W)

■コンデンサの基本性質②「直流を遮断し、交流を通過させる」

コンデンサの電極は誘電体によって隔てられているので、直流電圧を加えると充電過程で瞬間的に導線に電流は流れますが、誘電体の内部には電流が流れません。つまり、コンデンサは直流を遮断する性質があります。交流電源につなぐと、電極板は周期的に充電と放電を繰り返し、電界方向もそのつど反転します。絶縁体内部で電子の移動が起きているわけではありませんが、実質的に交流電流が流れているのと同等であり、このためコンデンサは交流電流を通過させるとみなせます。通常の電流(伝導電流)に対して、この電流を変位電流といいます。

交流電源とコンデンサ
正弦波交流の電圧波形と電流波形

■コンデンサの基本性質③「周波数が高い交流ほど通しやすく、静電容量が大きいほど通しやすい」

直流を遮断し、交流を通過させるのはコンデンサの基本性質です。しかし、どの交流も同じように通過させるわけではなく、通過のしやすさは交流の周波数やコンデンサの静電容量によって決まります。この交流の通過のしやすさを容量性リアクタンス(XC)といいます。交流に対するコンデンサの抵抗であり、単位はオーム[Ω]です。コンデンサの容量性リアクタンス(XC)は次の式で表されます。

コンデンサの容量性リアクタンス(XC)
コンデンサの容量性リアクタンス-周波数特性
エレクトロニクス入門

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